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株式会社野田彦
代表取締役社長 麻生征治

多様化した消費動向を先読みした提案型営業で、
水産業界・小売業界の隆盛の一端を担います。

株式会社野田彦は、東海3県を中心とした中京エリアで水産加工物の仲卸販売を中心とした幅広い食材を扱っております。創業は昭和26年。地元・愛知県の海産物卸業者「大彦」より暖簾分けという形で立ち上げたのが始まりです。その「大彦」も、ルーツを辿れば江戸時代中期から五十集(いさば)屋と呼ばれていた魚問屋にまで遡ります。
弊社は塩干物専門の業者としてスタートし、地方の鮮魚店様からスーパー・量販店様へと販売先の変遷に合わせて取り扱う商材も増やし、現在では、ちりめんじゃこや開きなどの各種干物、明太子・数の子などの魚卵から珍味加工品、練り物・惣菜などの日配品、業務用冷凍品など、あらゆる水産加工物を販売するようになりました。

創業以来、地域密着型仲卸として、豊富な商品力と情報力でお得意先様のニーズにあった企画・提案を行ってまいりました。おかげさまで、「水産加工物を仕入れるならば、野田彦」と厚い信頼をいただくまでになり、東海エリアで水産品取扱高はトップクラスを誇っております。商材のお届けにおいても、地元量販店様のニーズにこたえるため中川区内に2つの配送センターを完備しました。地元運送会社と連携して、低温保管・低温配送に対応した物流インフラを整えています。
また、古き良き伝統を残す卸業界のなか、野田彦では早くからIT化を推進してきました。私がIT系企業出身だったこともあり、入社当初より、業務の効率化、配送センター、WEB受発注システムの構築を行い、従来の流通機能を高めるとともに、さらに消費者ニーズを基点とした情報収集を行うなど、時代に即した改革に取り組んでまいりました。

しかしながら、私たちが身を置く水産加工業界も市場の成熟化・多様化は進み、競争力を持たない企業は淘汰される環境となっています。新鮮で良質なものを全国から厳選して提供するという従来の卸売市場の延長線上を歩むだけではもはや勝ち残っていけない時代であることを強く感じています。
これからの仲卸に求められるものは、市場や購買者という買い手の立場に立って、“買い手が本当に必要とするもの”を提供していくことに徹することだと考えています。さらに理想をいえば、時代にマッチした新しい食のシーンを作り上げることです。既存ビジネスの足元を十分に固めつつ、スピーディーに判断して新しいニーズに対応していかなければなりません。消費の多様性に目を向けると、従来とは違った発想も必要になってくることでしょう。
そのために、弊社がいま力を入れているのは社内の世代交代です。適正な世代交代と組織の新陳代謝が事業の永続性にもつながると考えています。地域における食ビジネスの紡ぎ手である若手人材の育成、ノウハウの継承を図っています。さらに名古屋市中央卸売市場とも協力し、地元商流の活性化・物流網の中心となる機能の強化という新たな役割も担いたいと考えています。「水産加工物」に特化した流通を通して、豊かな食文化に貢献できる企業体であるべく努力を惜しまず、前進を続けてまいります。
今後とも野田彦への変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。